法蔵菩薩

H21 『法蔵菩薩』
無地色紙

  「法蔵菩薩」は阿弥陀如来の前身です。もと仏である方が、衆生救済のため菩薩の姿となり修行された、それが「法蔵菩薩」であるとされています。
後に世自在王仏のもとで本願を立てられ阿弥陀仏となるのですが、この辺りのお話は特に浄土宗や真宗での説法で重要視されています。

  浄土宗・真宗に詳しい方なら、「還相の菩薩」という言葉をご存知でしょう。仏が菩薩となり現世(穢土)に還って衆生を救う、人は菩薩と共に生き、故人となって仏となり、また菩薩となって戻る。
  法蔵菩薩と阿弥陀仏の関係はその典型で、詳しい教義や意味合いを知りたい方は、「還相の菩薩」、「往還二種回向説(還相回向)」などで検索してみて下さい。

  江戸時代の最初期から現代まで描かれ続けた「阿弥陀仏」の大津絵と共に、この「法蔵菩薩」も今に伝えられています。
  阿弥陀仏のように、老若問わず誰でも知っているという名ではありませんが、その来歴を知っている方には非常に重要で、忘れ得ない名であるようです。

 




関連画像
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