大津絵 相撲

Z05 『相撲』

無地色紙

 江戸浮世絵では、美人画や役者絵と並び人気の高かった相撲図ですが、大津絵にもこの古典的な『相撲』の図が伝わっています。
  しかし、一般的な相撲図と比べると、かなり特異な印象を持つ方も多いのではないでしょうか。

  奇手“河津掛け”を仕掛けた瞬間を絵にしたもので、図では肌色の力士が仕掛けた方、鼠色の力士が仕掛けられた方となります。
  確かに絵にしやすい構図には違いないのですが、なぜこの特殊な技を選んだのかは、江戸当時の絵師に聞いてみないと分からないところです。

  二人の力士の体色が、肌色と鼠色に塗り分けられているのも、対比効果を狙ったものでしょう。
  片方の身体が鼠色なのは、力の強い者を表現する際にはよくあるもので、大津絵では定番の『弁慶』なども、鼠に塗られることが多い図です。

  この『相撲』図は、その後、二人の力士を“外法(寿老人)”と“大黒”に置き換えられ、風刺画として好評を博すことになりました。




『長刀弁慶』
『外法と大黒の相撲』
『外法と大黒の梯子剃』


ギャラリートップへ