M11 『弁慶の立ち往生』 B
無地色紙
『弁慶の立ち往生(長刀弁慶)』のバリエーションの一つです。
Aの図
と比べると、緑色が使われていないため、より渋い印象を与える配色となっています。
この図で最も特徴的なのは、大津絵にしては細かく描き込まれた弁慶の顔の部分でしょう。Aの図の倍はあるかという大きさの顔に、髭や皺が隙間なく描かれています。
『弁慶の立ち往生』の図は、『
鬼の寒念仏
』や『
藤娘
』と同じく、種類が多く、変化に富んだ題材です。江戸期より、如何に弁慶が人気があったかが伺い知れます。
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