C12 『梅に鶯』 B

無地色紙

 「梅に鶯」A図と違い、こちらは白梅に黄土と朱を挿し入れたタイプです。
 基本的な構図は同じで、2匹の鶯が枝に止まっています。

 大津絵に限らず、古典的な「梅に鶯」図ではこういった渋い緑色、いわゆる“鶯色”のウグイスが描かれるのが通例なのですが、本来のウグイスは茶色です。。
 こういった緑色の体色に白い目の鳥はメジロであり、梅の蜜を好んで枝に止まりにくるのもメジロの習性です。

 古くからの勘違いが生んだ図柄がこのウグイスの絵なのですが、梅の花にこのウグイスの緑色が映えているのは確かです。




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