W11 『馬乗り若衆』

和紙

馬に乗った裃姿の若衆。 女性的な仕草を強調したり、時には妖艶に描かれることもある若衆図の中では、比較的男性的な凛々しさを感じさせる図です。 　礼装の若衆に飾り馬というと、神社に奉納するところを連想させます。しかし、飾りが少なく、馬を牽いているわけでもないので、神事を描写した図ではないのでしょう。 　 　 黒馬に黒い裃ですので、絵の中で墨色が占める面積が大きく、洒落た印象を与えます。『鷹匠』などと同様、“格好のよい”若衆図ですので、今でも人気のある図柄です。