F13 『酒呑み猿』
無地色紙
猿が瓢箪に腰を掛け、大杯で酒を呑む図です。
瓢箪に猿の組み合わせは「瓢箪鯰」の図が有名ですが、どちらの場合でも、猿は智恵が足りず浅はかな人の象徴として描かれています。
瓢箪は丸く安定しないものであり、それに腰を下ろせば当然ぐらぐらと落ち着かないことこの上ありません。
猿は大酒をくらい上機嫌かもしれませんが、見ている方はいつ転ぶかと冷や冷やする、そんな様子を描くことで、深酒を戒める趣向としているわけです。
「百薬の長たるゆへに かへりては また百病のもととなる酒」
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