H12 『一休』

無地色紙

  一休宗純は室町時代の禅僧ですが、最近は頓知話の方が有名です。江戸時代に生まれた「一休咄」からはじまったトンチ一休のイメージが強いものの、実際の一休も十分お話になるだけの逸話を残しています。

  上図は一休が正月、杖の上にシャレコウベ載せ、市中を練り歩いた話に拠っています。正月気分に浮かれる人々に、その命の儚さを警告したものなのですが、戒律や形式を嫌う一休らしいやり方だと言えるでしょう。
  このような自由奔放な精神は江戸期の人々にも支持され、「トンチ一休」誕生の原動力になりました。

  「門松は冥土の旅の一里塚 馬駕籠もなく泊まり屋もなし」




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